とうじろうの見かけ最大の特徴である3本のアームを、アクチュエータ無しで同時に展開するのが
この機構です。担当者に要求したことは、
1.モーターを使わないこと。
2.第4ポールに入ると3本がほぼ同時に展開する。
3.走行時の振動で誤って展開されない。
4.美しいローテクである。
ということです。そして、実際にこの4つを全て満たすものとなりました。4.が実現されているかどうかは
置いときましょう…。
マシン本体(Discovery)の上についている、前後につながった1つのリンク機構がそれです。
簡単なリンクの組み合わせで、より複雑な動きを実現しています。
なぜか材料は筋入りアルミチャンネル。これが制作者のこだわりでしょうか。
マシンの中にポールが入るところがリンクでふさがっています。それにポールが当たるとリンク機構が動き、
前後3本のアームのストッパーが外れてアームが展開されます。どのように動くのかは、動画を見て下さい。
後部のリンクは少し複雑になっていて(クロスしている部分)、アームを固定している部分(リンクの右端)
2つが必ず同時に開くようになっています。これにより、走行中の振動による誤展開が激減しました。
さらにこの部分、ポールに入るときのガイドにもなっています。
機構自体はかなり早くにまとまっていたのですが、アームの収納時の角度が造形物が出来てから決まったため、
何度も作り直しを強いられました。ちなみに、このリンク部分の前端が触角に見えるため、マシン本体は
「イセエビマシン」と言われたりしていました。(他にも「クワガタ」「セミ」「サソリ」等々…)
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