神戸高専ロボット工学研究会概略


歴史

 1997年のロボコン後、実際にロボコンに参加した学生が主体となって現在のロボ研が誕生しました。 1999年までは「ロボット工学研究会学生部会」という非常に長ったらしい名前だったのですが、 2000年から「ロボット工学研究会」と、短い名前となりました。前までは、その「学生部会」という名の通り、 「教員達で組織するロボット工学研究会(事務的)の学生部会」という立場だったらしいのですが、 現在はどうなのでしょう…。個人的には、ただ単に名前が短くなって喜んでます。 領収書書いてもらうときに「神戸高専ロボット工学研究会学生部会です。」なんて言いたくなかったですし。 (工木研究会と間違われたことがあります(爆)) 部活でも同好会でもない微妙な立場ゆえ、部費の支給は無しです。 自分たちで結果を出して援助(どこから?)をもらうしかない!

 神戸高専ロボ研は過去にもあったらしいのですが、滅亡してしまったらしく…。 それが3年ほど前に復活して今のロボ研があるのですが、古いロボ研は詳しくは知りません。

活動

 基本的な活動内容はNHKのロボコンに参加することです。 しかし、神戸高専では校内選考会があるため、いくらロボ研に所属していても、 アイディアを校内選考会で通さなければロボコンには出られないわけです。 …しかし、たとえアイディアが通らなくても、強制的に押し掛けて手伝ってしまおうというのが 裏(いや、れっきとした)活動だったりします。 元々は、神戸高専においてロボコンに関する技術を学生側で継承していくためにつくられた団体ですから。 現在、校内選考会に提出されるアイディアのほとんどはロボ研からです。 別に他のロボコンに参加したり個人的な研究に没頭してもいいのですが、 今現在はNHKロボコンのみです。

 オフ期には技術力、創造力アップのためミニロボコンを開いています。 自分達でルールを作り、先輩後輩が入り交じりマシンを作ります。

 現在の所属者は1年から5年までの25人程。 大抵5年は卒研で忙しいのでミーティングにはめったに来られません。 電子科、応用化学科も数人居るけれど、まだまだ機械科が多いのが現実です。 でも、製作においては科の壁は全く無し。化学科だろうとバリバリ加工やります。やらせます。 それに、1年だからパシリばっかり…ってこともありません。1年は大切に育てます。 大いにアイディアを出してもらいます。あと、メンバーの趣味、性質について勝手な偏見を持たないように。(笑) 今のところ、鉄腕アトムやマ○チを作りたいとか言う奴はいません(たぶん)。

 1999年のオフシーズンや2000年の春休みには、色々な所にロボットの実演に行きました。 工業系のフォーラムや、子供を対象としたロボットのデモ(操縦もしてもらった)等々。 保育園では春休み中に作ったロボットの実演をさせていただきました。 その中からロボコンを目指すような子が出てくれば、それに勝る喜びはありません。 なんせ、自分達がそうだったのですから。

 これからも、声がかかれば実演に出向きたいと思っています。 実演だけでなく、工作の指導なんかも良いですね。 ロボコン期間中の5月〜11月あたりは無理ですが。 このホームページを見て興味を持たれた方はメールしてください。 前向きに検討できると思います。

2000年 あさひ保育園でのロボット実演
2000年度 親子で楽しむロボット教室
2001年 あさひ保育園でのロボット実演
2001年度 親子で楽しむロボット教室
2002年 あさひ保育園でのロボット実演

1999年度の活動
2000年度の活動
2001年度の活動
2002年度の活動

神戸高専?神戸市立高専?

 ロボコンの大会などにおいては我が校は「神戸市立高専」と呼ばれています。 で、当の本人達は実際にどう呼んでいるのかというと、ほぼ99%「神戸高専」です。 ロボコンにおいてはなぜか主催者側は「〜立高専」を区別しているようですね。 いや、別にどうでもいいのことなのですがなぜなんでしょうね。 つまりは神戸市立工業高等専門学校のことを呼ぶときは「神戸高専」でOKってことです。

神戸高専のロボコン

 神戸高専ではどのようにロボコンが進められているのか、 ここ数年の状況について説明します。

 まず5月頃、NHKさんからルールがFAXでガタガタ送られてきます。
それを教官から聞きつけたロボ研メンバーが部室に駆け込みます。

「てぇへんだ!今年のルールが発表されたぞ!」
それを聞いた他のメンバー達は騒然となり口々に叫びます。
「ついに来たか!」
「おい!早すぎるぞ!何も準備できてへん!」

 彼らは周りのメンバーにルール発表をふれまわりつつ、ルール入手へと動き出します。
そしてどこからともなく校内選考会への応募要項と共にルールのコピーが流れてきました。
これをコピーして全ての教室の掲示板にはり出すのも、ここ数年のロボ研の仕事です。
もちろん、自分達の分も忘れずに。
ルールが来た時点では一応「仮ルール」となっていますが、大抵変更されません。
アイディア発表から校内選考会までは大体1か月くらいです。

 これよりアイディアを出そうと思う者は各自アイディアの構想にはいるわけですが、
もちろんルールブックを見た時点で疑問乱発です。
しかもフィールド図面が荒くて寸法も分かりません。
ロボ研のミーティングで疑問点をまとめ、教官を通してNHK側に質問してもらいます。
すると50%の確率で「ルールを良く読んでください」という回答が返ってきます。
仕方なく疑問点を具体的な例を挙げるなどして再度質問します。
校内選考会直前までこのようなことを繰り返しますが、一方ロボ研内でも
各自のアイディアの発表会を行って発表の練習をすると共に欠点を指摘し合います。
皆なぜか(?)他人のアイディアの欠点、弱点を指摘することに躍起になります。
高学年は巧みな話術ですり抜け、低学年は集中砲火を浴びます(一部本当)。

 このようにしてアイディアは周りの様子を見つつ練り上げられ、校内選考〆切前日を迎えました。
アイディアを出すメンバーはほぼ徹夜明けです。しかも大半は完成していません。
アイディアは応募用紙に書きます。2000年までは書式はある程度自由でしたが、
2001年はNHKに提出するものと全く同じ書式でした。
提出先の教官の状況(研究室、校内にいるか)を見極めつつ、時間ギリギリまでねばって完成(!?)
自分の分のコピーをとったらダッシュで担当の教官に提出!さぁこれで一安心です。

 しかし次は校内選考会で自分のアイディアを明確に説明するための準備をしなければなりません。
発表にはOHPを使うので、アイディア提出前にコピーした応募用紙から図を抜粋したり
新たに描くなりしてOHPフィルムを用意します。
それに加えて、最近の流行は「模型の利用」です。
ボール紙等でロボットの小さな模型を作り、もしくは機構の1部分を簡単に作って
それを使って説明するのです。これの製作で再び徹夜に逆戻ったりします。
そして決戦の日、校内選考会当日。

 発表の場は合同講義室。順番はくじ引きで決められます。
発表時間は○分、質疑応答が○分と決められていますが、ほぼ間違いなくオーバーします。
しかし、そこんとこはある程度大目に見てもらえるかもしれません(爆)
発表が終わったら教官様方、そして校長先生からの質疑応答。
「そんなんほんとに出来るん?」
と、いきなり核心部分を突かれたらさぁ大変。頑張って実現可能であることを理論的に力説します。
他にも時間内で説明できなかったことをこの間に上手くちゃっかり説明してしまいましょう。
質問があまりないと逆に不安になってしまいます。
質問がなければ次の発表者へ。
しかし、質問は教官の中からだけではありません。
同じロボ研内や見ている学生の中からも疑問に思ったことは質問が飛びます。
それは「ここもうちょっと説明しておけ」という救剤処置であったり、
単なる攻撃にしかならなかったりします(爆)

 選考会が終わると学生達は解散。後は祈るのみです。
学生が解散した後は教官方が部屋に残って議論を重ね、その日のうちに2案を決定します。
発表は次の日の10時頃に食堂の掲示板に。
と、分かっていても朝からいても立ってもいられず掲示板の前でソワソワしている者も若干名。
はり出された選考結果を見る時って、受験番号を確認する時の気持ちみたいなもんでしょうね。

 結果が出たら、当日もしくは次の日にロボ研ミーティングが召集されます。
2つともロボ研の案が通ったのであれば、すぐにチーム分けですが、
ロボ研以外から通ったのであればそのチームをどうするか、アイディアを通した人と話し合います。
チーム分けをするにあたって、それぞれのアイディアを出した人つまりリーダーは
チームの方針やどんな物を作りたいかということをメンバーの前で熱く語ります。
そして教室を2分してチームが分かれるのですが、その後数日はチーム変更が可能です。

 チームが決定したら製作スタート。ロボ研としてのは活動停止状態になり、
その後は各チームごとにリーダーがリーダーらしくリーダーとしての仕事をしていくわけです。
で、ロボコンが終わったら再びロボ研としての体制に戻り、オフ期の活動に入ります。

 と、2001年まではこんな感じでした。これから変わることもあるでしようが、
校内選考という方式は変わらないと思われます。

管理人の訴え

 これを見ている中学3年生の皆さん、電子科でもロボコンは出来ます。 事実、2000年と2001年、2002年は電子科の者がリーダーを務めました。これからの時代(今までもそうだけど)、 ロボット作りに電子、電気工学は欠かせません。 それはRobocon 2001のルールにもあらわれています。 「ロボコンやりたいけど、電子科に行きたい。 でも、機械科じゃないとロボコンに参加してもあんまり仕事がないだろうな。」 とか思っている君!迷わず電子科に!仕事はたっぷりあります!
以上、管理人(電子科)の悲痛な叫びでした。


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